在庫が売れずに残り続けていないか、逆に足りなくなっていないか。これを確認する代表的な指標が在庫回転率です。
この記事では、在庫回転率・在庫回転日数の計算方法と、在庫の持ち方を確認するときの考え方を整理します。
在庫回転率とは
在庫回転率とは、一定期間のうちに在庫がどれだけ入れ替わったかを示す指標です。
数値が高いほど在庫が早く動いており、低いほど在庫が滞留している可能性があります。ただし、高ければ必ず良いというわけではなく、欠品のリスクとのバランスで考える必要があります。
数量ベースと金額ベース
在庫回転率には、数量ベースと金額ベースの2つの計算方法があります。
数量ベースは販売数量を平均在庫数で割って計算し、決算書がなくても算出できます。金額ベースは売上原価を平均在庫金額で割って計算し、経営・財務分析に向いています。
在庫回転率(数量ベース) = 販売数量 ÷ 平均在庫数
在庫回転率(金額ベース) = 売上原価 ÷ 平均在庫金額
Field Note Toolsでは数量ベースを採用
この記事とツールでは、決算書や原価評価の知識がなくても計算できる数量ベースを採用します。どちらか一方が絶対的に正しいわけではなく、目的に応じて使い分けてください。
在庫回転日数とは
在庫回転日数は、在庫が何日で1回転するかを示す指標です。
365日で固定されているわけではなく、分析期間が30日なら30、90日なら90を使います。
在庫回転日数 = 分析期間日数 ÷ 在庫回転率
計算方法
平均在庫数は、期首在庫数と期末在庫数の平均で簡易的に計算します。
例えば、分析期間30日、販売数量300、期首在庫80、期末在庫120なら、平均在庫数は100、在庫回転率は3、在庫回転日数は10日です。
平均在庫数 =(期首在庫数 + 期末在庫数)÷ 2
この平均在庫の計算は簡易的なもので、期間中に大量入荷や大きな在庫変動があった場合、実際の平均在庫と差が出ることがあります。
自分の数字で計算する
自社の分析期間・販売数量・期首在庫・期末在庫を入力すると、その場で平均在庫数・在庫回転率・在庫回転日数を確認できます。目標在庫回転日数を入力すれば、目標平均在庫数との差も試算できます。
回転が遅いときに確認すること
在庫回転が遅い場合、需要に対して仕入れすぎている、値下げ・販促が必要、季節商品の売り時を過ぎている、などの可能性があります。
保管コストや廃棄・型落ちのリスクも含めて確認してください。
回転が速すぎる場合の欠品リスク
在庫回転が速すぎる場合は、欠品によって販売機会を逃している可能性があります。
回転率だけを追いすぎると、欠品による機会損失や信頼低下につながることがあります。
適正在庫は一律で決まらない
適正な在庫回転率・回転日数は、商品カテゴリ・仕入リードタイム・季節性・最低発注数量(MOQ)・欠品許容度・保存期限・仕入頻度などによって異なります。
この記事では、安全在庫・発注点・需要変動といった本格的な適正在庫理論には踏み込みません。まずは自社の現在値と、自分で設定した目標値との差を確認することから始められます。
売上改善の全体像を確認する
在庫回転率以外にも、アクセス・CVR・客単価・広告・利益・リピートなど、売上を左右する要素は複数あります。全体像を確認したい場合はこちらのGuideで整理しています。