クーポンを配ると、注文が増えて売上が伸びることがあります。ただし、売上が増えても、1注文あたりの利益は下がっているため、利益総額が増えるとは限りません。
この記事では、クーポンによる利益低下を、注文数の増加でどこまで取り戻す必要があるかを計算する方法を解説します。
クーポンで売上が増えても利益が減ることがある理由
クーポンは、1注文あたりの実質的な販売価格を下げます。同じ注文数であれば、1注文あたりの利益が下がる分、利益総額も必ず減ります。
「売上が増えたから成功」と判断する前に、注文数がどれだけ増えれば、割引前と同じ利益総額を維持できるかを確認しておくと、判断しやすくなります。
計算式
通常時とクーポン時、それぞれの1注文あたり簡易利益を求めてから、必要な注文増加率を計算します。
通常時の1注文あたり簡易利益 = 通常販売価格 - 原価 - 送料 - その他固定費 - 通常販売価格×手数料率÷100
クーポン時価格 = 通常販売価格 - クーポン割引額
クーポン時の1注文あたり簡易利益 = クーポン時価格 - 原価 - 送料 - その他固定費 - クーポン時価格×手数料率÷100
利益総額を維持するために必要な注文増加率(%) = (通常時利益 ÷ クーポン時利益 - 1) × 100
具体例
通常時の1注文あたり利益が1,000円、クーポン後の1注文あたり利益が800円の場合で計算します。
必要注文数倍率 = 1,000 ÷ 800 = 1.25
必要注文増加率 = (1.25 - 1) × 100 = 25%
クーポン後の1注文あたり簡易利益が0円以下の場合、注文数をいくら増やしても利益総額を維持できません。この場合は、割引額・原価・送料・手数料率を見直す必要があります。
CVR上昇が必要な理由
注文数を増やす方法には、アクセス数を増やす、CVR(購入率)を上げる、の2つがあります。クーポンによってCVRが上がるかどうかは、商品や客層によって異なります。「クーポンを配れば売上が増える」とは限らず、必要な注文増加率を達成できるかどうかは別途検証が必要です。
値下げ利益シミュレーターとの違い
値下げ利益シミュレーターは、値下げ後に必要な販売数の絶対値(あと何個売れば同じ利益を維持できるか)を逆算します。この記事で扱うクーポン施策の採算は、1注文あたりの利益低下率から、必要な注文「増加率」(%)を逆算する点が異なります。
自分の数字で計算する
自社の通常販売価格・クーポン割引額・原価・送料・手数料率を入力すると、その場で必要な注文増加率を確認できます。現在の注文数を入力すれば、必要な注文数の絶対値も確認できます。