商品が増えてくると、ショップ全体の売上を見ているだけでは、どの商品が利益を生み、どの商品が在庫を抱えているのかが分からなくなります。
この記事では、商品ごと(SKUごと)に売上・利益・在庫を並べて確認する「SKU分析」の考え方と、何を見ればよいかを解説します。
SKU分析とは
SKUとは、在庫管理上の最小の単位です。同じ商品でも、色やサイズが違えば別のSKUになります。
SKU分析とは、SKUごとに売上・利益・在庫などの数字を並べて、商品ごとの状態を確認することです。全体の平均では見えない、商品ごとの違いが分かります。
売上だけを見ていると気づきにくいこと
売上の大きい商品が、利益も大きいとは限りません。原価・送料・手数料・広告費を引くと、利益がほとんど残っていなかったり、赤字だったりすることがあります。
また、売上は立っていても在庫が積み上がっている商品や、逆に、利益率は高いのに在庫がなくなっている商品もあります。売上だけでは、こうした違いは分かりません。
商品別に見る3つの指標
SKU分析では、まず次の3つの見方を並べます。それぞれ分かることと、注意点が違います。
簡易利益は「売上 − 原価 − 送料 − 手数料 − 広告費」、在庫の消化日数は「現在庫 ÷ 1日平均販売数」で求めます。
具体例:5つのSKUを3つの指標で並べる
5つのSKUを、利益・ABC・在庫の3つで並べてみます(売上合計は460,000円、簡易利益の合計は80,700円で、全体の簡易利益率は約17.5%です)。
売上が最も大きいSKU-BはAクラスですが、利益率は3%で、在庫も消化に300日かかる計算です。売上だけを見ていると気づきにくい点です。SKU-Cは、赤字であり、直近30日の販売実績もありません。SKU-Dは利益率が高い一方、在庫がゼロなので、補充の予定を確認する材料になります。
1つの数字だけで判断しない
SKU分析で見つかるのは、「確認したほうがよい商品の候補」です。次の点に注意して、1つの数字だけで結論を出さないようにします。
- ABCのCクラスだからといって、不要な商品とは限りません(新商品や、ほかの商品と一緒に買われる商品など)
- 利益率が低くても、集客や関連購入を支える役割の商品があります
- 消化日数が長くても、季節商品や入荷直後のことがあります。「デッドストック」と決めつけず、事情を確認します
- 簡易利益は、固定費・税・共通費の按分を含まない簡易的な数字です
数字は、確認する候補を見つけるためのものです。どの商品から手を付けるかという優先順位は、自分の商品構成や状況を踏まえて決めます。
進め方
まず期間(例:直近1か月)を決め、SKUごとに、売上・原価・送料・手数料・広告費・現在庫・直近30日の販売数をそろえます。次に、それらを1つの表にして、利益・ABC・在庫の3つを並べて眺めます。
気になるSKUが見つかったら、そのSKUだけを取り出して、原価・送料・手数料・広告費のどれが重いのか、在庫はなぜ動かないのかを個別に確認します。
自分のデータで確認する
SKUごとのデータをCSVやスプレッドシートから貼り付けると、利益・ABC・在庫の状態を1つの表でまとめて確認できます。並び替えや絞り込み、診断結果のCSV出力にも対応しています。入力内容はブラウザ内で処理され、送信・保存されません(無料版は最大50SKU・1期間分です)。