「用意した在庫のうち、どれだけ売れたか」を確認したいとき、在庫回転率だけでは分かりにくいことがあります。
この記事では、Sell-through率(販売消化率)の計算方法と、在庫判断での見方を解説します。
Sell-through率とは
Sell-through率とは、期間中に用意した在庫(期首在庫+入荷数)のうち、実際に何%が売れたかを示す指標です。小売業でよく使われる「販売消化率」と同じ考え方です。
計算式
販売可能数は、期首在庫数と期間中の入荷数を足して求めます。
販売可能数 = 期首在庫数 + 期間中入荷数
Sell-through率(%) = 期間中販売数 ÷ 販売可能数 × 100
理論期末在庫 = 販売可能数 - 期間中販売数
売れ残り率(%) = 100 - Sell-through率
具体例
期首在庫200、期間中入荷100、期間中販売210の場合で計算します。
販売可能数 = 200 + 100 = 300
Sell-through率 = 210 ÷ 300 × 100 = 70%
理論期末在庫 = 300 - 210 = 90
売れ残り率 = 100 - 70 = 30%
この計算は、返品・廃棄・棚卸差異などを考慮しない簡易計算です。実際の期末在庫とは差が出ることがあります。
高ければ必ず良いわけではない
Sell-through率が高いほど良いとは限りません。極端に高い場合、欠品によって販売機会を逃している可能性があります。逆に低すぎる場合は、仕入れすぎや、値下げ・販促の必要性が考えられます。
この数字だけで判断せず、欠品の有無や、販売期間中の在庫状況もあわせて確認してください。
在庫回転率との違い
在庫回転率は「販売数量÷平均在庫数」で、一定期間に在庫が何回入れ替わったかを見ます。Sell-through率は「販売数÷販売可能数(期首在庫+入荷数)」で、用意した在庫のうちどれだけ売れたかを見ます。どちらも在庫の動きを見る指標ですが、分母が異なる別の指標です。
自分の数字で計算する
自社の期首在庫数・期間中入荷数・期間中販売数を入力すると、その場でSell-through率・理論期末在庫・売れ残り率を確認できます。