「リピート率」という言葉は広く使われていますが、実は計算方法が1つに定まっていません。分母を「新規顧客数」にするか「総顧客数」にするかで、同じ言葉でも違う数字になります。

この記事では、リピート率の計算方法と、混同されやすい「リピーター率」との違いを整理し、Field Note Toolsではどちらの定義を採用しているかを明示します。

リピート率とは

リピート率とは、対象となる新規顧客のうち、その同じ顧客群が観測期間内に再購入した割合です。

例えば、1月に初めて購入した顧客が100人いて、そのうち90日以内に再購入した人が20人であれば、リピート率は20%です。ここで重要なのは、「新規顧客数」と「再購入した顧客数」が同じ顧客グループを指している必要があるという点です。「今月の新規顧客数」と「今月のリピート顧客数(過去に獲得した顧客も含む)」のように、異なる顧客グループの数字を組み合わせると、正しいリピート率にはなりません。

リピーター率との違い

リピート率とよく似た言葉に「リピーター率」があります。リピート率が新規顧客数を分母にするのに対し、リピーター率は、ある期間に購入した顧客全体(総顧客数)を分母にします。

分母が異なるため、同じ店舗の同じ期間のデータでも、リピート率とリピーター率は別の数字になります。

リピート率(%) = 再購入した顧客数 ÷ 新規顧客数 × 100

リピーター率(%) = リピーター数 ÷ 総顧客数 × 100

用語の定義がサービス・国によって異なること

「リピート率」という言葉は、サービスや資料によって指している式が異なる場合があります。総顧客数を分母とする式を「リピート率」と呼んでいる例も見られます。

英語圏の「Repeat Purchase Rate」は、2回以上購入した顧客数を総顧客数で割る式で使われることが多く、この記事の「リピート率」よりも「リピーター率」に近い計算方法です。ECプラットフォームの分析画面に表示される指標も、顧客単位ではなくセッション単位で計算されているなど、前提が異なる場合があります。

どの定義が絶対的に正しいというものではありません。数字を比較するときは、自社や比較先がどちらの定義を使っているかを確認してください。

Field Note Toolsではどちらの定義を使うか

この記事とツールでは、「対象の新規顧客数」を分母とするリピート率(再購入した顧客数 ÷ 対象の新規顧客数 × 100)を採用します。

計算方法

リピート率は、次の式で計算します。

例えば、対象の新規顧客数100人、そのうち再購入した顧客数20人なら、リピート率は20%です。

リピート率(%) = 再購入した顧客数 ÷ 対象の新規顧客数 × 100

自分の数字で計算する

自社の対象の新規顧客数・そのうち再購入した顧客数・目標リピート率を入力すると、その場で現在のリピート率と、目標達成に必要な人数を確認できます。平均注文単価を入力すれば、追加売上相当も試算できます。

リピート率改善シミュレーターを使う

リピート率が低くなる主な要因

リピート率が低い場合、次のような要因が考えられます。原因は1つとは限りません。

  • 購入後のフォロー不足
  • 商品・サービスへの満足度
  • 再購入のきっかけ(メール・LINE等)の不足
  • 競合や代替品の存在
  • 価格・送料などの再購入ハードル

どの要因が当てはまるかは店舗によって異なります。

改善の考え方

リピート率の改善は、原因を1つに絞ってから対策を考えると進めやすくなります。

改善策を実施したあとは、施策前と同じ集計方法でリピート率を再計算し、変化を確認してください。

LTVとの違い

リピート率とあわせて語られる指標に、LTV(顧客生涯価値)があります。

リピート率は初回購入者のうち再購入した割合、LTVは1顧客が取引期間中にもたらす価値(金額)、購入頻度は一定期間に何回購入するかを指し、それぞれ見ている対象が異なります。

LTVを計算する

売上改善の全体像を確認する

リピート率以外にも、アクセス・CVR・客単価・広告・利益など、売上を左右する要素は複数あります。全体像を確認したい場合はこちらのGuideで整理しています。

ECの売上を伸ばすには?売上を決める数字と改善方法