まとめ買い割引をすると、客単価(AOV)は増えます。ただし、AOVが増えても、割引や送料・手数料の負担によって、利益はかえって減ることもあります。

この記事では、まとめ買い割引(セット販売)の採算を、単品販売との比較で計算する方法を解説します。

なぜセット販売のほうが利益が増えることがあるのか

セット販売では、1回の注文にまとめることで、送料や手数料など注文単位でかかる費用を効率化できることがあります。割引をしても、この効率化分で利益が増える場合があります。

逆に、割引率が大きすぎたり、セット注文時の送料が単品注文時とあまり変わらなかったりする場合は、利益が減ることもあります。

計算式

同じ個数を「単品として別々に販売した場合」と「1つのセット注文として販売した場合」を比較します。

単品販売の売上 = 単品販売価格 × セット個数

単品販売の簡易利益 = 単品販売の売上 - (原価×セット個数 + 単品注文時送料×セット個数 + 単品販売の売上×手数料率÷100)

セット価格 = 単品販売価格 × セット個数 × (1-セット割引率÷100)

セット販売の簡易利益 = セット価格 - (原価×セット個数 + セット注文時送料 + セット価格×手数料率÷100)

具体例

単品販売価格1,000円、セット個数3個、セット割引率10%、1個あたり原価400円、単品注文時送料200円、セット注文時送料300円、売上連動手数料率5%の場合で計算します。

単品販売の売上 = 1,000 × 3 = 3,000円

単品販売の簡易利益 = 3,000 - (400×3 + 200×3 + 3,000×5%) = 1,050円(35%)

セット価格 = 1,000 × 3 × (1-10%) = 2,700円

セット販売の簡易利益 = 2,700 - (400×3 + 300 + 2,700×5%) = 1,065円(約39.4%)

この例では、10%割引をしても、送料の効率化(単品注文600円分→セット送料300円)によって、セット販売のほうが利益は15円多くなっています。

この比較で分かること・分からないこと

「単品販売」は、同じ個数を別々の単品注文として販売した場合の試算です。まとめ買いによって購入個数そのものが増える効果(本来1個しか買わない人が3個買うようになる、など)は、この比較では推定していません。

客単価アップ効果シミュレーターとの役割分担

客単価アップ効果シミュレーターは、客単価を上げる施策全般の効果を試算します。この記事で扱うのは、まとめ買い割引という特定の施策の採算を、単品販売との比較で試算する方法です。

客単価を上げると売上はどう変わる?計算方法と利益まで含めた考え方 →

自分の数字で計算する

自社の単品販売価格・セット個数・セット割引率・原価・送料・手数料率を入力すると、その場で単品販売とセット販売の売上・簡易利益・利益差を確認できます。

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