CPAを見て「これなら安い」と感じても、実際には商品が売れるたびに赤字が出ていることがあります。CPAという数字だけでは、利益が出ているかどうかは分かりません。
この記事では、CPAの数字だけで判断するのではなく、商品1件あたりに残る利益と見比べて判断する方法を整理します。
CPAだけでは利益を判断できない理由
CPAは「1件の購入獲得にいくら広告費をかけたか」を示す指標で、商品の原価・送料・手数料は計算に含まれていません。
そのため、CPAの数字が小さく見えても、商品の利益構造次第では赤字になっていることがあります。特に次のような商品は注意が必要です。
- 商品単価が低い
- 原価率が高い
- 送料負担が大きい
- 販売・決済手数料が大きい
- 1件あたりに残る利益がもともと小さい
まず「1件売れたときにいくら残るか」を確認する
CPAの高い/低いを判断する前に、まず「広告費をかける前の時点で、1件売れたときにいくら利益が残るか」を確認します。この金額が、広告費に使える上限(限界CPA)です。
CPAが低そうでも赤字になる具体例
販売価格3,000円、商品原価1,500円、送料500円、手数料300円の商品で、CPA900円の広告を使っている場合で考えてみます。
広告費を除いた利益額 = 3,000 − 1,500 − 500 − 300 = 700円(=購入1件=1CVの場合の限界CPA)
700円 − 900円(現在のCPA) = −200円
CPA900円が一般的に高いか低いかではなく、この商品の限界CPA700円より高いために、1件売れるごとに200円の赤字になっています。
今のCPAを確認する
自社の広告費とコンバージョン数から、今の実績CPAを確認します。
商品1件の利益を確認する
販売価格・原価・送料・手数料・広告費から、商品1件あたりに実際に残る利益を確認します。
許容できるCPAを確認する
今のCPAが限界CPAを超えていないか確認するには、自社の商品の限界CPAを計算する必要があります。計算方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
既存の損益分岐ROAS計算ツールでも、購入1件=1CVの場合の限界CPA相当額をそのまま計算できます。
この計算は商品単位の変動費ベースです。人件費・家賃・システム利用料・税金などの固定費は含まれていません。
CPAはいくらまでなら赤字にならない?限界CPAの考え方 → 損益分岐ROAS計算ツールで限界CPA相当額を確認する →
ROAS・CPA・CVRの基本を確認する
ROAS・CPA・CVRそれぞれの意味や、利益との関係をあらためて整理したい場合は、こちらのGuideで詳しく解説しています。